慰謝料・損害賠償

交通事故の被害に遭われ、慰謝料請求についてお悩みの方は少なくありません。
このページでは、交通事故に関する様々なテーマの中から、示談交渉についてご説明いたします。

■損害賠償の種類
交通事故の損害賠償と一言で言っても、その対象となるものは様々です。そこで、まずは損害賠償の種類について整理しておきましょう。
損害賠償は、まず精神的損害に対するものと、財産的損害に対するものに分けられます。
精神的損害に対する損害賠償は、いわゆる慰謝料とよばれるものです。
財産的損害に対する損害賠償は、さらに、積極損害についての損害賠償と消極損害についての損害賠償に分けられます。
積極損害とは、交通事故の被害により支出が余儀なくされた部分の損害をさします。具体的には、事故により破損した自動車の修理代や代車費用、怪我の治療費、通院のための交通費などが積極損害にあたります。
消極損害とは、交通事故の被害に遭わなければ得られていた利益の部分を損害として考えたものです。具体的には、休業損害や逸失利益などが消極損害にあたります。
交通事故の損害賠償の項目は多岐にわたりますが、上記の種類のどれに該当するかを考えると、整理しやすくなるかもしれません。

■事故の種類と損害賠償請求
損害賠償請求が可能な項目やその金額は、交通事故の種類によって大きく異なります。
交通事故の種類は、物損事故、人身事故、死亡事故の３つに分けることができます。

①物損事故
物損事故とは、物だけに被害があった交通事故の種類です。軽微な接触で、人が乗っていても怪我をしていなかった場合にも物損事故として扱われることがあります。物損事故の場合は、加害者に対する損害賠償請求は、民法上の不法行為責任として行われます。そのため、被害者が加害者の故意または過失を立証する必要があります。また、物損事故の場合には、原則として慰謝料の請求が認められていないことに注意が必要です。

②人身事故
人身事故とは、人が怪我を負ってしまった交通事故の種類です。人身事故は自動車損害賠償補償法（自賠法）が適用されるため、加害者が、自身に故意または過失がなかったことを証明しないかぎり、賠償責任が生じます。人身事故では、入院や通院の日数に応じた入通院慰謝料を請求することが可能です。後遺症が残った場合は後遺障害等級認定を受けることで、認定された等級に応じた慰謝料や逸失利益を請求することが認められています。

③死亡事故
死亡事故とは、人が亡くなられた交通事故の種類です。死亡事故も自賠法が適用されるほか、遺族の方が損害賠償請求を行うことになります。死亡事故の慰謝料は、被害者に対するものと遺族に対するものを合わせた死亡慰謝料を請求することが可能です。また、葬儀費や逸失利益についても請求が可能です。

交通事故の損害賠償請求は、道路交通法をはじめとした法律が深く関わる問題です。法律の専門家である弁護士へ相談されることをおすすめいたします。

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