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遺言書に有効期間はある?効力について解説

遺言書の作成を考えているが、遺言書に有効期間があるのかといったご質問をいただくことがあります。

 

本記事では、遺言書の有効期間だけではなく、遺言書が効力を失ってしまう場面についても詳しく解説をしていきます。

 

遺言書に有効期間はあるのか

 

遺言書に有効期間があるのか気になる方は、おそらく消滅時効と呼ばれる一定期間が経過することで権利が消滅する制度について想起されているのかもしれません。

 

しかし遺言書に関しては消滅時効や有効期限といったものはなく、かなり前に書かれたものであっても、効力を失うわけではありません。

 

遺言書が効力を失う場面

 

遺言書を何度も作成した場合には、前回までに記載していた内容と抵触してしまう部分については、最新の遺言書の記載内容が優先して効力を持つこととなります。

このような場合には、以前に作成された遺言書の記載内容で抵触箇所については効力を失うこととなります。

 

また、遺言書には3つの方式があります。

自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言です。

この中でも公正証書遺言は作成後に、公証役場にて保管されることとなるため、紛失や偽造、破棄などのリスクがありません。

しかしながら、公証役場での保管には期限があり、法律で原則20年間と定められています。

 

もっとも20年経過しても、遺言者がまだ生存している場合などの、特別な理由がある場合には公証役場に保存義務が生じます。

公証役場によっては120歳となるまで保管されることとなります。

 

しかし、保管期限を過ぎてしまい、公証役場が遺言書を破棄してしまった場合には、遺言書の効力がなくなってしまいます。

 

また、その他に遺言書が無効となってしまうものとしてよくあるのが、遺言書の書式を守れていなかったような場合です。

公正証書遺言の場合は、公証人と証人が遺言者と共同して遺言書を作成するため、内容や形式に関する不備が生じる恐れがありません。

 

しかし、自筆証書遺言は、公証人などの補助なく遺言者が単独で作成するものとなっているため、形式に不備が起こってしまう可能性があります。

 

また、秘密証書遺言は、公証人と証人の立ち合いのもとで作成される点は公正証書遺言と共通していますが、公正証書遺言と違いその中身についてはチェックの対象とならず、あくまで遺言書の存在について証明してもらえるにすぎません。

 

そのため、秘密証書遺言においても形式の不備が発生してしまうことがあります。

 

相続・遺言は山室法律事務所におまかせください

 

遺言の作成の際には、さまざまな注意点があり、法律に詳しくない一般の方が単独で作成すると、のちにトラブルに発展してしまう可能性もあります。

そこで、遺言書についてお悩みのことがあれば弁護士に相談をするというのも一つの手です。

山室法律事務所は大阪市内を中心に法律問題やトラブルに対応しております。

遺言や相続などについても専門的に取り扱っておりますので、現在お困りの方はお気軽にご相談にお越しください。

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山室 匡史弁護士

山室 匡史Tadashi Yamamuro

弁護士登録以降、一般民事事件(交通事故、相続、離婚、金銭トラブル等)、刑事事件を問わず手広く事件を手がけてきました。

これまでの経験を生かしつつ、皆様にもっとも適した解決策をともに考え、実践していければと思っております。

気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

所属団体

  • 大阪弁護士会
  • 刑事弁護委員会

経歴

  • 平成10年3月 関西大学法学部卒業
  • 平成18年10月 弁護士登録
  • 平成27年12月 山室・岡田法律事務所開設
  • 平成29年3月 山室法律事務所に変更
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