性格の不一致を理由とする離婚を拒否されたときの対応
離婚を希望しているものの、配偶者の合意が得られない場合、離婚調停などを検討することになります。
「性格が合わない」という理由だけでは裁判で離婚が認められにくいため、婚姻関係の破綻を裏付ける客観的な証拠を集めることが重要です。
今回は、性格の不一致を理由に離婚できるのか、そして離婚を拒否されたときの対応について説明します。
性格の不一致とは
性格の不一致について明確な定義はありませんが、それぞれの気質や生まれ育った生活環境の違いから生まれる価値観や物の考え方の違いを指します。
婚姻生活においては、次のような場面で性格の不一致が影響すると考えられます。
- 生活習慣
- 金銭感覚
- 子どもの教育方針
- 宗教観
- 衛生観念
- 家事・育児の分担 など
令和6年司法統計年報の「婚姻関係事件数-申立ての動機別」では、異性関係やDV、酒乱などを抑えて性格の不一致が最も多い結果になりました。
性格の不一致を理由に離婚はできるのか
性格の不一致を理由に、夫婦それぞれが婚姻関係を解消したいと考えている場合、協議離婚という形で離婚を成立させることができます。
協議離婚がまとまらない場合は、離婚調停を申し立てることになりますが、性格の不一致だけでは法定離婚事由に該当せず、離婚できない可能性が高いです。
性格の不一致を理由とする離婚を拒否されたときの対応策
性格の不一致だけでは、家庭裁判所から離婚を認めてもらうことは難しいでしょう。
ここでは、配偶者に離婚を拒否された場合に、離婚調停へ進むための対応策を紹介します。
法定離婚事由に該当する事情を整理する
民法770条では、法定離婚事由について次のように定めています。
- 不貞行為
- 悪意のある遺棄
- 生死が3年以上わからない
- 婚姻を継続できない重要な事由
性格の不一致だけでは認められにくい案件でも、不貞行為やDV、モラハラ、セックスレス、親族との不和など夫婦関係が破綻している事由があれば、離婚が認められる可能性があります。
ただし、一方的に主張するのではなく、映像や音声データ、診断書、被害内容を記録したメモなど客観的な証拠を用意することが重要です。
別居期間を延ばす
別居すれば必ず離婚できるというわけではありませんが、一緒に住んでいない期間が長くなるほど、夫婦関係が破綻していると判断されやすくなります。
法定離婚事由に該当する事情がない場合、まずは別居を継続し、婚姻関係が破綻している客観的な状況を積み重ねることも検討しましょう。
まとめ
今回は、性格の不一致を理由に離婚できるのか、そして離婚を拒否されたときの対応について説明しました。
原則として夫婦間で合意が取れない場合、性格が合わないという理由だけでは離婚が認められないため、夫婦関係が破綻していることを示す証拠を集める必要があります。
離婚調停に進む場合、現在の状況や過去の裁判例を踏まえて必要な証拠を集められるよう、早い段階で弁護士への相談をご検討ください。
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山室 匡史Tadashi Yamamuro
弁護士登録以降、一般民事事件(交通事故、相続、離婚、金銭トラブル等)、刑事事件を問わず手広く事件を手がけてきました。
これまでの経験を生かしつつ、皆様にもっとも適した解決策をともに考え、実践していければと思っております。
気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
所属団体
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経歴
- 平成10年3月 関西大学法学部卒業
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- 平成29年3月 山室法律事務所に変更
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